
【月例集会】漆を識(し)る
4月の月例集会は、“小田原で漆を育てる”事業を展開されている、千が漆株式会社代表取締役の千賀基央さんによる講演でした。
テーマは『漆を識(し)る』、です。
まずは千賀さんをお迎えしてビックリ( ゚Д゚)。
なんとお若いことでしょう。
漆といえば伝統技術、きっと老齢の職人さんがお見えになるのだろうと、とっても勝手に想像していたものですから・・・
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千賀さんは、2019年に『千が製作所株式会社』を設立し、小田原で建築や木工を扱う仕事に従事されています。
そのお仕事ぶりは、箱根の浅間神社や南足柄の極楽寺などでも観ることができます。
そんな“木を活かす”お仕事をされる傍ら、3年前に自ら漆の木を育てはじめた千賀さん。
なぜ漆の木を・・・?
“木の塗装仕上げは『漆』が最上級” との想い、
そして、“素材から作るものづくり”を目指していて・・・『林業』は難しいけれど『漆』なら素材づくりからできると思って” というのですから、その熱意と行動力には驚くばかりです。
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漆の木から漆が採取できるようになるまでおよそ10年、息の長~~い取り組みです。
そして、11年目には漆掻き職人が“漆掻き”をして樹液(漆)を採取、あとは伐採して木材に・・・
そうです、漆は1シーズンしか採取されないのです。
“殺し掻き”。シーズン終了後に木を伐採することをそう呼ぶそうです。
それもこれも、良質な漆を採取するため、自然のサイクルを促すため。
そして一本の漆の木から採取できる漆の総量は、わずか約200ml足らず・・・
赤い矢印の部分が漆掻きの痕
漆の木の断面。内部が黄色いなんて!
(色付けされているわけではありません、漆の木そのものの色です)
※“漆掻き”とは、漆の木にカンナで傷(辺)をつけ、滲み出た樹液(漆)をヘラで集める伝統的な採取作業で、2020年にはユネスコ無形文化遺産に登録されているそうです。
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超漆初心者の私には驚くことばかり。
漆製品や漆の苗なども持参くださり、歴史や実態なども交えてわかりやすくご紹介くださいました。
知れば知るほど、漆がいかに希少で貴重であるかがわかります。
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荻窪にある千賀さんの漆の畑では、1年目は鹿に食べられてしまったそうですが、枯れても根は生きているんですよと笑顔で話してくださいました。
漆を工芸や伝統工芸だけではなく『塗装』と捉え、
漆への取り組みをご自身の仕事への付加価値として考えていらっしゃる千賀さん。
若い千賀さんが取り組まれているからこそ、新しい何かが生み出されるのではないかと、とっても希望を感じた講演でした。
工房にもぜひお邪魔したいと思っています(^^♪
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月例集会後のしばしの自主歓談タイム(#^^#)
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コメント
小田原の荻窪で漆の木を育て、漆の採取に挑戦されておられる・・・新鮮な驚きです。
ささやかながら漆器の良さを日々実感しているので千賀さんの取り組みはとても興味深く、楽しみです。
レポートありがとうございます。
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